昨日、若手経営者の集まり「バトンの会」というイベントで、「プレステの父」SCE元社長の久夛良木健氏の講演に参加しました。
久夛良木さんの講演は「未来の創造」というテーマで、「事業を立ち上げる」「卓越したリーダーになるには」「未来そのものを創造する」という三部構成、一時間半の非常に中身の濃い内容でした。
第一部は起業の意味、事業を興すにあたって必要な要素について。
「事業を立ち上げる」
・起業の目的
・社会的意義
・時代の要請
・夢の実現
・立ち位置
・十分な資質~何よりも好きなことで、誰よりもぬきんでていること~
・強固な意志
・豊富な人材
・強力な専門家集団
・競争優位性~知的財産権~
・強力なブランド力
・独立性の維持
・長期ロードマップ~最低10~15年~
・先見の明
・ビジネスモデル~容易にまねができない/純粋かつ大胆がいい~
・キャッシュフロー重視
・継続的な開発投資
・グローバル展開
・メンターの存在
・後継者・チームの育成
一つ一つ心に響いたのですが、私が特に印象に残ったのが「最低15年以上のロードマップを持たなければダメ」というくだりでした。
将来やりたいこと、作りたいものと言われればたくさんならべることはできますが、さすがに15年という期間でロードマップにまで落としたことはなかったですね。今度是非紙に落してみようと思います。
二つ目のポイントは「リーダー論」。
「卓越したリーダーになるには?」
・Dream 純粋な夢を持つこと
・Passion ほとばしる情熱・精神的な若さ
・Curiosity あふれんばかりの好奇心
・Uniquness 卓越した独創性
・Creativity あくなき創造性
・Aspiration 大志、ときに野望
・Vision 明快な理念と先見性
・Roadmap 中長期に亘る行程表策定力
・Strategy 具体的な戦略立案力
・Targeting 明確な目標設定
・Confidence 確信、ゆるぎのない自信
・Action スピード感のある行動力
・Flexibility 鞭のようにしなやかな柔軟性
・Influence 野火のような影響力
・Faireness/Honest 公明正大、決して自分・仲間を裏切らない
・Leardership 強力な統率力、ひととしての魅力
・Decision TOPとしての決断力
・Execution 牽引力
・Brakthrough 突破口を見出す、創り出す
・Challenge 高い目線と飽くなき挑戦
・Evolution 継続的な進化とさらなる成長
一般的にありがちな能力の部分「Decision」とか「Execution」のずっと前に、「Dream」とか「Passion」とか「Curiosity」という気持ちの要素が来ているのは面白いです。
さすがにこれらがすべて同時にバランスよく備わっているというのは超人的な感じもしますので、経営チームとしてバランスをとるというのも大事なんでしょう。
最後は、これからのビジネスデザインへのヒント。
「未来そのものを創造する」
・継続的進化
・技術革新
膨大な「情報・知」/膨大な演算能力
90年代後半に起こったことはこれから起こることの準備
時間=1/総演算能力×バンド幅×アクセス可能な情報量
・ライフスタイルの革新
誰もが夢だと思っていた「魔法」が実現される
・新時代への移行
・ルネッサンス
いみじくも私がジェイマジックの社名に込めた思いと同じ、「誰もが夢だと思っていた「魔法」が実現される」という内容があり、びっくりしました。実際にいくつも「魔法」を実現してきた方のお言葉だけに重みがあります。
SCEというのは、ソニーという非常に経営資源が恵まれている環境の中でこそ実現したビッグプロジェクトだと僭越ながらに思いますが、こうした熱いベンチャースピリットを持つ方がリーダーだったからこそあれだけ大きな成功をなしえたのだと思います。
「海外展開に躊躇する若手経営者が多いのですが、どう思われますか?」という質問に対して、「何がハードルなのかわからない。言葉ってそんなに大きなハードルですか?」という趣旨の回答で軽く喝破されていましたが、とにかく視座が高いというのは一番の印象です。
自分なりには先を見ているつもりでも、日々の中でだんだんと足もとばかりをみている自分に気づきかされ、刮目させられた非常に有意義な講演でした。
講演会の後の懇親会で直接お話をする機会があったので、「視覚情報から情報検索ができるプラットフォームを開発してます!」と自己紹介をしたら、「それってスカウターだね!」と即座に返していただきました。
ジェイマジックが10年後か15年後までには実現したいのはまさしくスカウター。
15年ロードマップ書いてみたいと思います!
機会があればまたお話をしてみたいです。。
前職時代に、PS3発売直前のE3の基調講演で紹介された「eyedentify」というカメラと画像認識を使ってユーザがものを「転送」してキャラクターとインタラクティブにやりとりするというタイトルのお手伝いをさせていただいたのですが、それはご記憶になかったようです。。残念。
