前回の続きで、研究テーマと方針を決めるまでの話を書こうと思います。前回は、研究には必ず「新規性」、つまり今まで誰もやっていなかったことをやる必要があるという話をし、自分でテーマを決める場合はその新規性を考えるのがとっても大変なんですよ、という話をしました。
というわけで、僕の研究テーマですが・・・、
恥ずかしいので具体的な研究テーマは秘密にさせてもらいます。(笑)
ただ、どうせなら研究成果が実際にジェイマジックの業務で使えるようなものがいいな、という視点でテーマを探しました。
「ジェイマジックの業務で使えるもの」という縛りがあった方がたくさんある研究分野の中から研究テーマを絞っていくのに便利なことと、会社の理解が得やすく、かつ自分もモチベーションが上がりやすいためです。
余談ですが、そういう意味では、斎藤研というのは僕みたいな立場の人間にはぴったりな環境という気がします。研究テーマを自由に決めることができ、かつ基礎研究というよりも応用研究がメインなので、こういう業務を睨んだ研究と言うのを選択し易いためです。(業務から離れて、より認識の根本を考えるような基礎研究にも憧れはあるんですが、それはもっと「キレた」研究者にお任せすることにして、自分はそういうものをたくさん勉強して利用できる立場になろうと思ってます。)
ところで斎藤先生からも指摘されたのですが、実は業務などの具体的な利用シーンが明確になっていた方が、研究にはなりやすいみたいです。というのは、既存研究の実用化というのを考えた場合、そこに実用化ならではの制約条件(例えば処理速度はX秒以内、××のような特殊な環境下でも認識する必要があるなどなど)が出てくるので、既存研究をその制約条件をクリアするためにこんな風に改良しましたということで、十分「新規性」が出るためです。また「なぜこの研究が必要なのか」という背景の理論武装にもなります。
今回の研究の方針もそんな感じで、まずは既存の研究を自分の目的向けに使ってみて、どんなところが足りないかを調べ、改良していこうということになりました。
というわけで、実は僕は研究テーマ自体はだいたい今年の3月くらいには決めていました。が、その後顔ちぇきの開発やら何やらでしばらく研究の時間が取れず、とりあえず空いた時間で細々と関連論文を読み漁っていました。
関連論文は、以下の視点で選びました。
・自分がやろうとしているテーマの既存研究
・似通ったテーマの研究で、自分のテーマにも応用が利きそうなもの
まずはGoogle、Google Scholar、各論文誌のデータベース(大学のネットワークからアクセス可能)を使って、自分の研究に関係ありそうなキーワードを色々と入力して論文を検索します。また、論文は必ず参照した論文リストが後ろについているのですが、集めた論文が更に参照している論文なんかも集めたりしました。特に多くの論文から参照されている論文と言うのは重要な論文になるので、これも探し出してダウンロードします。
このようにして集めた論文全てに目を通していては大変なことになるので、まずはタイトル、次に論文にはかならず要約がついているので、その要約をざっと読んで、関連がありそうなものはメモを取るようにしていきました。
その後、一通り作成したメモを眺めて、この中からどれを重点的に読むかを考えて、その中から4-5本くらいキーと成りそうな論文を選んで、全体を眺めるように読みました。
最後に、その中でも特に重点的に読むべきものを1-2本決めて、しっかり読みます。
こんな感じで、ようやく大まかな既存研究の調査が終わり、その中からどのアプローチで実装していくかの方針も決定しました。
まずはこれから3ヶ月で既存研究を実装してみて、「とりあえず動くもの」を作る予定です。(不安・・・)
うまいこと、研究と仕事がWin-Winの関係になれれば良いなと願ってます。