僕が社会人ドクターを目指していると言うと、色々な質問を受けます。
例えば前回のVIP2007では、
「別に大学に戻らないでも、自分自身でやろうと思えば勉強ができる場合もあると思いますが、なぜわざわざ大学に戻ったんですか?」
と聞かれましたし、友人には
「なんで働いてるのに、わざわざ博士課程に進むの?」
「教授になりたいの?」
「研究者になりたいの?」
「会社興したいの?」
なんてことを聞かれます。
でも、別に大した意味なんか無いんです。ただ自分のやりたい勉強がしたいだけなんです。
企業に入ってしまったら、お給料をもらっている立場上どうしても自分の好きな勉強なんてやるわけにはいきません。会社の時間を使う以上、会社の利益に貢献する必要があります。
僕の場合、画像認識はまだまだ勉強中で、それよりは今まで自分がキャリアを築いてきたIT系のスキルを生かした方が、多分一番目先の利益には貢献できるだろうと思います。
実際、ジェイマジックの前職で、ニブンビジョンという(googleに買収された)顔認証技術の会社に入社したのは、当時の僕のスキルでは画像認識技術の開発者という立場で働くのは難しいので、僕がすでに持っていたIT系のスキルなどを活かしながら、画像認識のスキルを伸ばそうとう意図でした。ところが入社してみると、自分の現状のスキルで目の前の案件をこなすのに精一杯で、とても新しいことにチャレンジする余裕なんてありませんでした。ニブンビジョンの技術の中身は社員にも公開されてないので、せいぜい関係ありそうな論文をあさって、行き帰りの電車の中で読むくらいのことしかできませんでした。
でも今は、自分で学費を払い、会社からもコミットした時間分のみの給与をもらうことで、誰にも文句を言われず大手を振って、自分の将来にとって必要と思われる勉強ができます。
大学に進むことで、確かに大学の研究のためのインフラや先生の指導、学会への参加など色々なメリットがありますが、一番は大学進学という大義名分を元に時間を確保できることだと思っています。
もっとも、今自分のやっている研究テーマはジェイマジックのやっていることと近いですし、僕も徐々にこの分野で会社に貢献できそうだという自信がついてきました。なので、今後うまくこの2つを融合できないか思案中です。
じゃあ、大学を卒業したら?自分で専門知識を身につけたらやっぱり研究者になるの?というと、これもちょっと微妙です。というのは、世界の一流の研究者たちの研究を知るに付け、とても自分はかなわいなあっと思ってしまうので・・・。
というわけで僕は今までの自分のキャリアを活かす事で、研究者ではなく「テクニカルソリューションアーキテクト」(造語)というような立ち位置の人間になりたいなあと思っています。が、この辺の話はまたいずれ。